旅に出るという事
孤独に向き合うという事
自分と向き合うという事
一人旅の魅力とは
これは恐らく僕に限った話なのだろうが、旅をするには理由があってそれは基本的にあまりいい理由では無い。
何か嫌な事があった時だ。
今回だってそうだ。
この時好きな人がいた。
何回もデートをして、電話も何回もしたし、ラインもほぼ毎日していた。
それなのに何故付き合うまでに至らなかったかと言うと、彼女には他に好きな人がいたからだ。
彼女は届かない恋をしていたのだ。
そして、僕はそんな彼女に届かない恋をしていた訳で…
何回デートをして、何回電話をしても僕達の距離が縮まる事は無かった。
一方的に僕の想いだけが募ってしまった訳だ。
次第に彼女からの連絡も減って、誘いを断られる事が増えて来た。
そんな状況がもどかしかった。
大好きなラッパーの神門がこんなリリック歌っていた。
「好きと言うグラスには同じ量の想いを注がなきゃいけない。片方が多すぎたら片方が注ぐスペースが無くなってしまう」
非常に深い。
泣けてきた。
そんな訳で、これ以上僕が想いを注いでしまったら彼女が注ぐスペースが無くなってしまうと思い、僕は彼女に連絡をとるのを辞めた。
「彼女から連絡が来るのを待とう」
そう決心したのだ。
しかし、待てど暮らせど彼女からの連絡は無かった。
2ヶ月が経ってゴールデンウィークが始まった。
今年のGWは10連休だ。
ライターの仕事の締め切りもあるし、ブログの更新もあるしで暇な訳では無いのだが
どうも集中出来なかった。
彼女に会いたかった。
彼女に会えないまま、10連休を家と喫茶店を往復してパソコンを叩き続けて過ごすのが嫌だった。
「電話をしよう」
そう決めた。
しかし、仮に電話に出なかったらどうしよう?
余計モンモンとした気持ちが募るだけでは無いだろうか?
余計に執筆に集中出来なくなってしまうのではないだろうか?
そうなったらどうすればいいのだろうか?
自分に問いかけてみた。
僕は答えを知っていた。
今までの人生経験から導き出した確かな答えを。
そして決めたのだ。
もし彼女が電話に出なかったら
「旅に出よう」
と。
はい、そんな訳で電話に出なかったので旅に出ましたー。
なんとなく岩手に行く事にしましたー。
適当に決めましたー。
お金がないから車で下道で行く事に決めましたー。
前置き長くなりましたぁー。
キャベ太ですー(@yakisobaboya)
東京から岩手まで下道で行ってみた
はい!そんな訳で電話をした2分後には適当に荷物を詰めて、車に乗り込んでいました。
そんなこんなで東京から岩手まで下道で行くとナビをセット!!
遠っ!!!
12時間13分!!!wwww
しかし構わん行けー!!!
20歳の時チャリンコで仙台まで行った事あるし、ヒッチハイクに比べたら全然楽な方です。
もうコンビニ行くくらいの感覚っすよ!
そんな訳でお昼の12時くらいに出発しました。
「だりい。出発しちゃったよ。めんどくセー」
気が遠くなりました。
そして、彼女の事を考えました。
あの日あの時に時間を巻き戻せたら、あの時ああしていれば、そんな後悔に胸を詰まらせました。
しかし、大体旅に出る最初の時っていうのは、後悔とかそんな気持ちを背負いながらヤキモキしてるもんです。
ラジオや好きな音楽を聴きながら無心で車を運転している間に少しずつ心が浄化されて行く感覚がありました。
旅が終わる頃には悩みなんて消滅している事を僕はこの時点で知っていました。
それは前回のヒッチハイク旅で学んだ事です。
↓
しかし、出発から3時間、栃木の佐野市に差し掛かった辺りで電話が鳴りました。
彼女からでした。
僕は慌ててハンドルを切り、たまたま近くにあったコンビニにスライドインしました。
「もしもしー、今一人で映画見てましたー!どうしたんですかー?」
「あっ、そうなんだ、、この後どっか行くの?」
「どこも行かないですよー。」
「あっ、そなんだ‥」
「隼人さんは何してるんですか」
「えっ、あっ、オレっ?オレは今栃木にいるよー」
うおーーーーー!!!!!!!!!
KAERITEーーーーーーー!!!!!!!!!!!
しかし時すでに遅し!!
3時間も進んでしまった以上引き返す訳には行きません。
引き返す事の出来ない孤独なレースが始まったのだ!
そして、電話を切ってから思いました。
「何でこんな事始めてしまったんだろ。本当バカだなオレ。」
基本的には早い段階で帰りたくなる。
こんな旅を始めた事を後悔する。
大丈夫。これいつも一緒です。
目的はその先にあるのだ
仲のいい友達が言っていました。
「一人旅は終わってからが楽しい」と。
確かにそうだ。
基本的には辛い、寂しいのだ
寂しさがせき止められたダムが崩壊するかの如く押し寄せてきて孤独に潰されそうになる。
それでもその孤独に向き合う事こそが一人旅の醍醐味なのかもしれない。
一人旅の目的は寂しさの向こうにあるのだ。
そして鬼のような雨が降ってきました。
なんか栃木に来る度に雨が降っている気がします。
栃木っていつも雨なのかな?
ドラちゃんも心なしか寂しそうです。
雨で視界が悪い中必死でバイパスと峠道を走らせる事3時間ほど、気付けば福島県まで来ていました。
半分くらい来ました。
案外来てしまえばなんて事ない物です。
チャリで来た時は福島まで来るのも地獄みたいに思えましたが、僕はここである事に気付きました。
「車ってはえーな。」
停まってる車は殆ど地元ナンバー。
僕はコンビニで缶コーヒーを購入し、辞めてたタバコに久しぶりに火をつけました。
ここで思います。
「なんかオレカッコいいな。」
さっきまで抱えていたモヤモヤや、後悔は少しずつ薄れているような気がしました。
マジで何か嫌な事があった時に旅に出るのはオススメですよー!
2へ続く

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