こんにちはキャベ太です。(@yakisobaboya)
前回、35年後の未来について【僕たちはどう生きるべきか】と言う記事を書きました。
読んだと言う人に感想を尋ねると賛否の声が寄せられました。
しかしこの記事はあくまでもAIや科学について浅知恵の僕が書いた妄想論です。
この先この速度で科学が進歩していくとこうなるんじゃ無いか?
と言う、素人の推測でSF紛いな話しでした。
専門の本を読んで勉強した訳でもありませんし、科学に詳しい訳でもAIに詳しい訳でもありません笑
ただ、ニュースで取り上げられるAI関連の話題に注視してただけです。
それと堀江さんの成人式でのスピーチを聞いただけです笑
下手に知識が無かったおかげで、SFチックで面白い記事が書けたのではと思っています。
しかしAIの進歩はこれからの未来について大変重要な事です。
先日、話題になってる「AI vs 教科書が読めない子どもたち」を読みました。
今日書く内容については、日本を代表する数学者である「新井紀子」さんが、この本に記してある事実と、今後の未来についての推測を僕なりに噛み砕いて紹介させて頂きます。
シンギュラリティは来るのか
まず始めにこの本を読んで思った事は、近い未来についての自分の憶測はあながち間違ってなかったな。と言う事です。
ただ、大きく間違っていた事はシンギュラリティは来ないと言う事です。
シンギュラリティとはを大雑把に説明すると、AIが人間の能力を超える。
と、言う事です。
僕はそう解釈しました。
間違っていたらすいません。
僕は前回の記事で「いずれAIが繁栄し人類が滅び、AIがこの世界を作っていく。」
と言う仮説を立てました。
しかしどうやらそれは大きな間違いで、SFの話のようです。
あくまでもAIはコンピューターであり、計算機であり、自らで考えて新しい文明を築くと言うのは不可能との事です。
ましてや、自我を持つなんて事は確実に考えられません。
1997年、大学の研究室で生まれたチェス専用のスーパーコンピューター「ディープ・ブルー」がチェスの世界チャンピオンを破ったと言う事が話題になりました。
それにより、シンギュラリティが目前に迫っている。
とメディアが取り上げましたが、あくまでも限りなくパターン化された何万何億と言うデータ分析が可能にした勝利であり、限りなくマニュアル化をする事が出来るチェスだからこそ成し得た勝利だそうです。
あくまでもAIが自分の意思で行動したり、新しいアイデアを考えついたり、予期する事が難しい事柄について、臨機応変に対応すると言う事は難しいと言う事です。
AIは意味を理解していないのです。
例えば、先週山口と岡山に行った。
と言う文を、AI技術である翻訳機で英文に直すとこうなります。
I went to Yamaguchi and Okayama last week.
しかし、ここで言う山口が山口県では無く山口さんだとするとどうでしょう?
人間であれば一瞬でその状況を判断して
I went to Okayama last week with Mr Yamaguchi.
と翻訳するでしょう。
しかしAIにはそれは不可能です。
意味を理解していないから。
自動翻訳機が人間の通訳を越える日は来ないとの事です。
そう行った観点等から見て、本当の意味でのシンギュラリティは来ないと言う事です。
AI vs 教科書が読めない子どもたち
ただ、この本を通して一番問題視されているのはシンギュラリティの事ではありません。
タイトルにあるように「教科書が読めないこどもたち」についてです。
AIには読解力がありません。
あくまでも計算機です。
siriに読んだ本の感想を聞いた所で、的確な感想は返って来ません。
返って来たとしても「面白いですね。」とか、それくらいでしょう。
あくまでも想定される質問パターンについての返答を何万、何億と用意しており、それに対して用意された答えを返してるだけだからです。
理解しているのでは無く、理解しているように見せているのです。
そして問題視されているのが、現代人の読解力の低下です。
理由は詳しく解明されていないみたいですが、中高生の読解力が著しく低下しているのです。
本に書いてあった問題の一例です。
引用させてもらいます。
皆さんも一緒に考えて見て下さい。
【問1】
仏教は東南アジア、東アジアに、キリスト教はヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアに、イスラム教は北アフリカ、西アジア、中央アジア、東南アジアにおもに広がっている。
この文脈において、以下の文中の空欄に当てはまるのはどれでしょうか?
オセアニアに広がっているのは( )である。
③イスラム教
④仏教
お分かりになったでしょうか?
正解は②のキリスト教です。
この問題の正解率は進学率100%の中学、高等学校で実施した所、中学生62%、高校生72%だったそうです。
極めて低い数値です。
間違えた子達の偏差値が著しく低い訳ではありません。
進学率100%の学校に通っている学生達です。
恐らく僕なんかより偏差値は高いはずです。
読解力が低く、文章の意味を理解するのが苦手な子が多いのです。
読解力が低くても、英文の暗記や数学の計算などで偏差値をあげる事が出来ます。
そしてそれらが、今の若者の多くが得意とする分野なのです。
つまりマニュアル化が出来る事を得意としているのです。
AIの発展に伴い求められる人材は「AIに不可能な事を得意とする人材」です。
それは読解力や、物事の意味を理解する事、自分で考えて新しい何かを創造する力です。
そして、それらを今の若者の多くが苦手としている事が危機的状況と作者の新井さんは述べているのです。
【世界大恐慌】 人間はAIに仕事を奪われるのか?
何も読解力の低下は中高生に限った話ではありません。
今の僕達のような20代の方達にも読解力、物事の意味を理解する力が低下していると新井さんは述べています。
近い将来について僕は前回の記事で35年後の未来と書きましたが、10年、20年後の未来では多くの人が職を失うと新井さんは述べています。
思った以上に産業革命は目前まで迫っているようです。
例え、シンギュラリティが来ないとしても多くの人が職を失うと言う事実は間違いがないのです。
AIの普及に伴い、新しい産業が産まれると推測もされています。
AIに仕事を奪われたとしてもそこに人々の雇用が発生するから問題ないのでは、と言う意見です。
しかし産まれるのはあくまでもAIには行えないような難易度の高い産業です。
マニュアル化をする事が出来ない、人間が物事の意味をきちんと理解し、自分でアイデアを出すような難易度の高い仕事です。
そこに読解力の低下した今の若者が流れ込むのは難しいと言うのです。
また、AIの普及により多くの企業が倒産するとも予想されています。
売り手と買い手の間において、売り手のみに専門的な知識と情報がある状況の事を「情報の非対称性」と言います。
中古車販売を例に挙げると、同じ値段で同じ見た目の中古車でも片方は無事故の車、片方は走行距離が30万キロ以上。
前者にもちろん価値がありますが、買い手に車の知識がなければうっかり後者を購入しているかもしれません。
デジタル社会では買い手と売り手の情報の非対称性が修正されます。
代表的なのは価格.comです。
気になる商品を検索すると、どこで購入するのが一番お得かを一瞬で比較してくれるサービスです。
こう言ったサービスの普及に伴い、消費者はわざわざお店をハシゴをする必要が無くなりました。
スマホで調べれば一瞬でどこが安いか分かるのですから。
今はまだ自らで情報を収集し、比較できる賢い消費者だけが情報の非対称性を見破っていますがAIに任せると誰もがそう出来る世の中になります。
新しい技術を生み出す為の研究開発費や、品質管理費などの費用は「情報の非対称性」や市場の独占によって捻出されている側面があります。
車のローンの金利、海外旅行に行く際、エンをドルに両替するのに何故こんなに手数料がかかるのか疑問に思った事がある方もいると思います。
しかしそう言った職がAIに代替えされるとどうでしょう?
ほんのわずかなコストが企業にとって命取りになります。
消費者と生産者の間の情報の非対称性で利潤を得ていた企業は淘汰されて行きます。
企業は営業マンを抱える必要もなくなります。
職を失った人達は最低賃金の誰でも出来るような職に転職し、最低賃金の雇用者が溢れかえり、経済は破綻するのです。
一世帯あたりの収入の中央値は下がり続けます。
そうなってくると、美容師や介護士などのAIには代替え出来ない職種の人にも被害が及びます。
これは全世界で起こる大恐慌です。
AIの普及に伴い人類が求められる事
奪われた職以上の職を生み出すしかない。
それがAI普及に伴う社会に求められる事です。
本の巻末に書かれていた事がとても興味深い内容でした。
AI普及に伴い職を失う人が増えると共に、起業する人や、フリーランスで収入を得る人が増えると言うのです。
フリーランスや企業で収益を得れる人なんて一部の賢い人間だけだと思うかもしれませんが、これからの時代は自分でアイデアを出して、考えて、個々の力で生活をして行く力が重要になって来ます。
会社に所属する事で身の安全が確保される時代は終わりました。
むしろ、社会はそうならざる得ないのです。
かつても人類はそうやって恐慌を乗り越えて来たのです。
現にメルカリやジモティー等のフリマアプリでお小遣いを稼いでる人も多いと思います。
タイムチケットやココナラ等、自分の知識や技術を売るアプリもあります。
BASE等でネットショッピングサイトも開設出来ます。
僕なんかの場合はアフィリエイトブログです。
誰でも簡単に副業が始められる時代になっているのは確かです。
重要なのは柔軟になる事です。
僕達にあるのは感情です、感性です、人としての温もりです、ユーモアです。
AIには絶対に成し得ない人と人との繋がりに目を向けて行かなければなりません。
僕はもちろんブログを書き続け、いずれは文章を書く事を仕事にします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
自分には関係無いなんて思わず、皆さんも自分に出来る事は何か一度考えて見て下さい。
一緒に素敵な未来を迎えましょう。