4月に最初に緊急事態宣言が発令され、それからもコロナの影響が長引き、店は更に苦しい状況に陥っていた。 長年勤めていた従業員も殆ど辞めてしまい、残りの従業員は8人くらいしかいなかった。 まともに出勤している人はもっと少なくて、僕は週2回くらいしか…
自殺未遂をするホス狂い コロナの影響が長引き、何かとルールが変わり、思うように結果が出せない日々が続いた。 売り上げも上がらないし、たまに出勤する程度になっていた。 アクセルを踏みたくても踏み切れない状況が続いて、やる気も消失していた。 そし…
7月 ご存じの通り、緊急事態宣言が解除されコロナの感染者数は一時的に減っただけで、すぐに第二波が来た。 歌舞伎町では、ホストクラブでクラスターが発生しまくって、水商売を叩く声が相次いだ。 客足が戻る事なんてあり得ず、飲食業界や水商売業界への打…
5月 僕は丸一か月ホストの仕事を休んだ。 4月も2回しか出勤しなかったので、ほぼ2か月休んだ。 会社にも週に2回しか行かなかったし遊びにもそんなに行かなかった。 おかげで信じられないくらい体力が回復して元気になっていた。 コロナ以前は常にギリギリで…
究極のメンヘラ A子とのエピソードで一番しんどかった事がある。 出かけて、彼女を車で家に送っている時、着信がなった。 初回で来て連絡先を交換した女の子だった。 連絡先を交換してからは定期的にやりとりをしていたんだけど、その後店に来る見込みが無さ…
ホストクラブと緊急事態宣言 4月。 この頃は言うまでも無く新型コロナウイルスが流行し、テレビでから流れてくる情報は専らそればかりだった。 真っ先に自粛の対象となったホストクラブは当然煽りを受け、新規の客はほとんど来なくなり、指名の客も遠のいた…
ホストクラブのヤバイ客 A子は定期的に店に通うようになっていた。 この頃、歌舞伎の出張ホストとは関係が破綻していて、その愚痴を聞くのが専ら僕の役目だった。 愚痴が出るのはもちろん好きだからこそで、ようは好きな人が他の女と関係を持つのが許せない…
ホストクラブに来る子 それからA子とは、毎日連絡を取って、店に来るようになった。 内容は、ほぼほぼ愚痴とどうでもいい事だった。 彼女が僕に好意があるようには一切見えなかったけど、ラインはいつもすぐに返ってきた。 初めて店に来た時、相変わらず鏡を…
ぴえん系 連日キャッチに出ていると、ホストに来そうな感じの人と、そうでない人の見分けがつくようになる。 あとは水商売の女の子と、そうでない女の子の見分けもなんとなくつくようになってくる。 ホストに通う客の大半は水商売の子だから、ターゲットは専…
この頃、フォロワーも増えてきて、twitterで営業をかけるようになっていた。 営業をかけると言っても、まずは当たり障りない感じでDMを送って、やりとりをする。 ある程度大丈夫そうだなと思ったら、営業をかけて見たり、外で会って見たりするって感じだ。 …
ナンバーを落とした僕は、それまでデカい顔をしていたけど急に肩身が狭くなった。 細客が数人残っていたけどほとんどがお茶だった。 それに加え、この時期多くの従業員が辞めてしまい、店はどんどん盛り下がっていた。 夜の世界、特にホストは入れ替わりの多…
ホストは客の奪い合い 2月ナンバーを落とした。 このままとんとん拍子で客が増え続けて、売り上げを上げ続けるものだと思っていたからショックだった。 って言うのもN子が来なくなったのだ。 理由は簡単だ。 他のホストに行ったのだ。 立川にホストクラブは3…
それから何ヶ月か僕はナンバーをキープした。 しかし、全てナンバー6でナンバー5までの壁が微妙に高かった。 うちの店には幹部が4人いて、もう一人勢いに乗ってる焔さんという先輩が多少の順位変動はあるものの、店の売り上げを支えていた。 その内の誰か一…
立川ホストクラブの歴史、繁栄と衰退 この章では立川ホストクラブの歴史について説明しようと思う。 何度も言っているが、立川のホストクラブは完全に下火だった。 今から20年程前、立川は歌舞伎町に次いで夜の繁華街が盛り上がっていて、ホストクラブも30店…